【「現代の名工」受賞いたしました。】

2025年11月10日、銀座奥田店主、奥田 透が、厚生労働省による「卓越した技能者 (通称「現代の名工」)」を、日本料理調理人として受賞いたしました。
この制度は、「技能の世界で活躍する職人や技能の世界を志す若者に目標を示し、将来を担う優秀な技能者の確保・育成を進め、優れた技能を次世代に承継していくことを目的としたもの」とのことです。栄誉ある賞を頂きまして、これからも和食文化を未来へ継承するよう尽力して参る所存です。
長く支えて下さっているお客様皆様、生産者の皆様、関係業者様に心より感謝申し上げます。
【技の進化を追求し、世界と未来へつなぐ和食料理人】(「現代の名工」受賞のご紹介文より)
長年にわたり和食の伝統技術を磨きながら、既成概念にとらわれない独自の調理技術を築いてきた。特に、鮎の塩焼きや大鰻の炭火焼きにおいて独創的な焼成技法を確立し、唯一無二の味覚表現を実現している。また、パリでは「活締め」技術を広め、現地の料理人に大きな影響を与えた。国内では、学校給食における和食推進に取り組み、出汁を軸とした文化継承に尽力している。近年は、東京すし和食調理専門学校の教育顧問を務め、後進の指導に力を注ぎ、和食の技と心の継承に貢献している。
【「何か」を変え、新しい日本料理を生み出す】(奥田 透 コメント)
50歳を機に、「同じ献立を出さない」、「使い慣れた器を用いない」等、私は自らに多くの禁じ手を課してきた。新しい「何か」は、その制約の中からこそ生まれると考えたからである。その挑戦は想像以上に苦しく厳しいものであったが、練り上げた料理を通じて食べ手の喜びや驚きを目にした時、その苦労は確かな手応えへと変わっていった。料理は日々の繰り返しの中にこそ発展の余地があり、工夫と挑戦を重ねることで新しい可能性が拓けるものである。私は料理を通じて人を幸せにし、さらに和食文化を未来へ継承することを使命としている。これからも変化を恐れず挑戦を続け、和食の新たな境地を切り拓く料理人でありたい。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
